ここ最近読んだ4冊

 「赤刃」

赤刃

赤刃

 スプラッタ時代小説。血飛沫をあげ、江戸の市中で斬り合う武士たち。山田風太郎的でもあり、シグルイ的でもある。
 スピーディな白熱のバトル描写も素晴らしいが、ゴアなシーンが多くともポップでかつ爽快なのもまた素敵すぎます。
 
 「開かせていただき光栄です」 解剖学教室で発見された死体を巡り、解剖医と弟子たち、治安判事が繰り広げる謎解きと駆け引き。
 死体の描写も登場人物の内面も結構エグい描写が続くんだけれど、全編に渡りドタバタ喜劇なテイストで統一されています。これは面白い。
 どんでん返しの続く謎解きも素敵で、最後まで気を抜けません。
 
 「メルカトルかく語りき」
メルカトルかく語りき (講談社ノベルス)

メルカトルかく語りき (講談社ノベルス)

 銘探偵メルカトル鮎の短編集。
 何というか実験的なテイストが強く、論理の帰結により想定外の結末を導き出して呆気なく終了してしまう。その中途半端さがある意味で心地良いが、しかしやはり狐につままれた感が強いなぁ。
 
 「魔女っ子ロージー
魔女っ子ロージー (【徳間文庫】)

魔女っ子ロージー (【徳間文庫】)

 魔法のプリンセスがゲイ男子のため奮闘する表題のほか、ゲイ・コメディばかりの短編集。
 テンションの高いバカらしさに凄い。こりゃ酷い。(褒めている)