本日の1枚 Pete And Sheila Escovedo

 Pete And Sheila Escovedo / Happy Together (LP)
 
 
 サンタナやアズテカでも活躍していたラテン・パーカッショニスト、ピート・エスコベードが娘のシーラ(のちのシーラE!)との連名で、1978年にリリースしたセカンド・アルバム。
 プロデュース&アレンジはビリー・コブハムで、楽曲の提供に加え、そちろん自身もドラムで参加しています。いかにもコブハム節なドラムを聴かせる曲ばかりなのですよ。
 基本的にはメロウ&グルーヴィなラテン・フュージョンな作品なのですが、小洒落たアーバンさだけでなく、70'sジャズ・ロックな混沌さも加味されており、一筋縄ではいかない名盤であります。
 
 まずはラテン・ダンサーな『Ain't That The Truth』で幕開け。レア・グルーヴィな重さとディスコな軽さを兼ね備えた逸品です。
 ラテンな美的感覚で彩ったミルトン・ナシメント『Bridges』、穏やかに日だまりラテンなビル・ウィザーズ『Hello Like Before』と、カヴァーもなかなかに好いのですが、やはりビリー・コブハム作の曲のほうが素晴らしい。
 
 特に、メロウ・グルーヴ・チューン『Bolinas』がたまらない。
 まずは爽やかなコブハムの口笛で始まるこの曲、ラテンなグルーヴ感と軽やかさに加え、ややソフト・ロッキンな味わいの男女ヴォーカルなど、アレンジのセンスが素敵すぎます。
 穏やかだけどウネっている静かなグルーヴィさも好いなぁ。
 
 
 Bolinas