本日の1本 ゾンビ大陸 アフリカン
- 出版社/メーカー: アメイジングD.C.
- 発売日: 2012/07/04
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ゾンビが大量発生したアフリカ大陸。脱出に失敗した米軍のブライアン中尉は、サハラ砂漠を横断して米軍基地を目指す。一方、南アフリカ軍の兵士デンベレは、軍に救出されたはずの息子を探し回っている。砂漠で出会った2人は、互いの目的のため協力して砂漠を疾走するが、、、というストーリーです。
(以下、ネタバレありです。)
舞台がアフリカのゾンビ映画。いやぁ、これは今まで無かったよなぁ。そもそもゾンビってブードゥー教が起源のはずなのに、直接的にアフリカとゾンビを結びつけた作品を観た記憶はありません。
で、さて、その内容。結論から言うと、意外にも良作でありました。
ゾンビ映画として優れているというよりも、アフリカを舞台にした作品として秀逸であると言うべきか。
オープニング後しばらくは、なんかダルいなぁ、ゾンビが黒人なだけかよ、とか思ってたんですけど、アフリカの広大な大地と動きの遅すぎるゾンビの組み合わせが、なんとも美しく崇高に感じてしまうのでした。
赤い砂漠に転がってる腕とか。なぜか聖性を感じたり。
ストーリーの軸は、2人の男がゾンビから逃げながら、ただ車で旅を続けるというもの。だいたいゾンビ映画だと最初に大勢いた登場人物が段々と減っていくというパターンが多いですけど、本作では基本的にずっと2人だけ。
ゾンビ映画というより、ロードムービー的な要素が強いかも。
しかし、ゾンビ映画、特に古い作品の基本構成要素は満たしていて、何よりもゾンビの動きが遅いのが好い。
最近のゾンビって走ったりするもんね。ノロい動きから与えられる違和感のほうが、むしろ観ていて生理的な恐怖を感じますよ。
ノロいどころか、遠巻きに見てるだけのゾンビたち。
あんまりショッキングなシーンも無いし、そもそもストーリーの起伏も少ない。
しかし、淡々とアフリカの自然とそれに溶け込んでいる黒人ゾンビを観ていると、前述のとおり何やら荘厳な気分を味わってしまうから不思議だ。
そして、くすんだ映像の美しさが妙に心を打つ。うーむ、こりゃ結構「当たり」な作品でないかい。
ゾンビの顔は恐いけどね!