本日の1本 ザ・チャイルド:悪魔の起源

 
 車の故障で立ち往生した若い夫婦が近隣の民家に助けを求めるが、そこに住むのは見るからに怪しげな男女。翌朝まで泊めてもらうことになるが、深夜に納屋から不審な物音が。そこに子供が閉じ込められていることを発見するが、、、というストーリーです。
 (以下、ネタバレありです。)
 
 元ネタはスティーブン・キング「とうもろこし畑の子供たち」。これまでにも映像化されている作品ですが、いやはや、これはちょっとレベル低すぎ。
 というか、タイトルに「悪魔の起源」とあるから、てっきり「チルドレン・オブ・ザ・コーン」の起源的なものかと思いきや、全然関係ないだろ、おいおい。
 
 オープニングはなかなか結構好い。帰宅した兵士を待ち受ける家族の死体。
 
 そして、迫りくる子供たち。この無垢な表情がとても怖い。
 
 しかし、このオープニングは本編に全く関係無し。うへー。
 
 さて本編。助けを求めても無視しようとする無愛想な神父と、いきなり服を脱ぎ出して誘惑してくるロシア系の女の怪しさ。さらに、陰鬱な空気が濃密な「部屋の中」の雰囲気はとてもいい感じで、そこに若夫婦の疑心暗鬼を絡めた前半のミステリ調な展開もなかなか素晴らしい。
 しかし、オカルト現象が始まると逆に失速していきます。若夫婦を家に閉じ込める気のはずが、朝になると普通に逃げ出せちゃいました。なんだこの中途半端さは。
 
 そして、2人が車でハイウェイまで脱出したところで、いよいよ悪魔の起源たる子供が登場。超能力でカーキャリアで運ばれてる車を次々と転がり落とし、2人の車に襲いかかるのです。
 
 なるほど、このカーチェイス(?)がクライマックスかと思いきや、あっという間に車は激突、若旦那はあの世行き、若妻は連れ戻されてしまいます。
 そんな超能力があるなら逃がすなよ、というか、結局のところ全然見所がなかったよ。
 少ない魅力のすべてが予告編に詰まってるので、コレだけ観て本編は観なくてもOKかも。