ここ数日で読んだ5冊

 「TWEET&SHOUT ニューインディペンデントの時代が始まる」

Tweet&Shout

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 津田新刊は主に音楽業界を分析したもの。ここ最近の数冊に見られる政治志向からは離れて、過去の連載記事を集めたような内容ですが、音楽業界の栄枯盛衰を論じられるとやっぱ興味深く読んでしまいます。
 これからの音楽とメディアへの新しいヒントとなり得るか、とか思いつつも、自分はやはりアナログ盤かせめてCDを所有したい気持ちを捨てられない。
 
 「櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨好きのお嬢様が探偵役、それに振り回される少年が助手役、という設定のライトな法医学系ミステリ。無理ありすぎなキャラも謎解き要素も悪くはないけど、なんかちょっと物足りなさが残る。
 
 「芸人の肖像」
芸人の肖像 (ちくま新書)

芸人の肖像 (ちくま新書)

 萬歳、神楽などの民俗芸能から、見世物小屋やストリップ劇場まで、昭和の芸人たちの記録。写真もエッセイも、その場の温度や匂いが感じられるような生々しさが素晴らしい。しかし、新書では物足りない。
 
 「スチームオペラ」
スチームオペラ (蒸気都市探偵譚)

スチームオペラ (蒸気都市探偵譚)

 スチームパンクな世界での探偵小説。蒸気機関が発達したアナザーワールドでの密室劇では、ミステリ読者をおちょくる悪ノリさはちょっとどうかと思うものの、ガール・ミーツ・ボーイなラノベ基本線は素直に楽しめました。
 どんでん返し、というか、ふざけすぎなラストもまた好し。
 
 「退出ゲーム」
退出ゲーム

退出ゲーム

 吹奏楽部を舞台にした青春ミステリ短編集。1つ事件が解決するごとに、弱小吹奏楽部に部員が増えていく流れがアホらしいけど好いですね。
 ヘヴィな問題を扱いながらもあくまでもライトなタッチで描ききってるのも好し。