本日の1枚 Flying Lotus
Flying Lotus / Cosmogramma (CD)
Cosmogramma [ボーナストラック・解説付き国内盤] (BRC254)
- アーティスト: Flying Lotus
- 出版社/メーカー: WARP RECORDS / BEAT RECORDS
- 発売日: 2010/04/21
- メディア: CD
- クリック: 21回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
ここ最近なんとなくアート・オブ・ノイズの『モーメンツ・イン・ラヴ』(1983年)をリピートしていたのですが、ふと思い出したのがフライング・ロータスの『Galaxy In Janaki』。
サード・アルバムの『コスモグランマ』(2010年)に収録されていた曲で、最初に聴いたときは、凶悪にサイケデリックな『モーメンツ・イン・ラヴ』という素敵な印象を受けました。久々に聴いてもその印象は変わらない。
アルバムにはレディオヘッドのトム・ヨークが参加(歌ってます)したことも話題だったし、ビート・ミュージックの先鋭というような謳い文句で、彼方此方で賞賛されてたんですけど、正直、僕にはあんまりピンとこなかった。
その激しいビートも、美しいシンセ音も、混沌としたトラックメイクも、なんかどこかで(まぁ同じ Warp Recordsとかで)誰かが試行済みなようなものばかりだなぁとか思ったり。ほれほれ実験的で玄人好みでしょう、みたいな押し付けがましさを感じたり。
けど久し振りに聴いてみたら、結構いいかも、と今さらながら思ったりして。
どす黒いサイケさにはスピリチュアルな感性、ブラックミュージックがもつ宇宙への志向性を強く感じるものの、昇華するような感覚はなく、むしろ真逆で、闇に沈み込むような音であります。
奏でた音を一瞬で否定するような構成が続くアレンジは、心地良くもあり、悪くもあり。曲としての完成をも否定する中途半端さにも惹かれます。
お気に入りは、やっぱ前述の『Galaxy In Janaki』。
あとはトム・ヨークがふにゃふにゃ歌う『...And The World Laughs With You』と、卓球の音で組み立てたビートの上に女性ヴォーカルを配した『Table Tennis』なんかが好いね。
Galaxy In Janaki