本日の1枚

 Tierra / City Nights (LP)
 
 
 ロスのメキシコ系アメリカン・コミュニティから、元エル・チカーノのサラス兄弟を中心としたグループ。
 1980年のリリース。
 いかにも濃いジャケの雰囲気からは想像もできない、洗練された都会的なディスコ・サウンドが魅力的なアルバムです。
 サラッと洒落たメロウさは、アルバムタイトルどおり「都会の夜」に聴きたくなります。
 
 オープニングの『Street Scene』からアーバンなファンキーさが炸裂。ナイル・ロジャースの楽曲のような、ファンキーなギター・カッティングが素敵です。
 続く『Together』は、フィリー・ソウル名曲のカヴァー。シンセの音色を活かした浮遊感が素晴らしい。
 『Memories』は、ちょいとブラジル系な高速リズムと西海岸な爽やかハーモニーが素敵なAOR系ディスコ。メロディも良いし小粋なアレンジも良いし、派手さはないけど名曲です。
 B面に移り『Gonna Find Her』は、柔らかなエレピの音色も穏やかなコーラスも心地良い、スローなクワイエット・グルーヴ。
 続いてサマー・ブリージンな『Givin' Up On Love』も、またまた穏やかメロウなグルーヴィさが心地良く身体に響きます。
 ラストの『Zoot Suit Boogie』は、スタンダード曲『In The Mood』をディスコ・カヴァーしたもの。ちょっとインチキ臭いラテンなスウィンギンさがなんともカッコ良い。