本日の1枚 microstar

 microstar / マイクロスター・アルバム (CD)

マイクロスター・アルバム

マイクロスター・アルバム

 
 フィル・スペクターバート・バカラックと80'sテクノ・ポップの素敵な出会い、とか書いてあったので試聴もせずに購入しちゃった盤。
 あんまりテクノ・ポップな印象はありませんでしたが、マイクロスターはナイスミュージックの人のユニットとのこと。
 Perfume以降、ピコピコすることが大いに盛り上がってきた世相に背を向け、あえて王道ポップスに向かってるところがいいですね。
 
 まず誰もが指摘するように、ウォール・オブ・サウンド的なものを感じますね。どどーんとサウンドに厚みがあるわけではないんですが、何かこうゴージャスな雰囲気があるんですよ。
 暑苦しくない、とっても心地良いゴージャスさ。
 
 チラッと聴くと90's渋谷系な印象を受けますが、そういうのの原点たるソフト・ロックシティ・ポップへのこだわりがビシバシ。
 また、'70年代の歌謡曲、和ものポップス的なものも強く感じました。
 
 飯泉裕子のヴォーカルは、それ程キュートでもなくのっぺりした歌声なんですけど、こういう普通にいいポップな曲調にはまっていますね。特に3、4曲目のような地味でいいメロディにはジャスト。
 
 ホーンのアレンジがとにかく心地良い『フィーリン!』で幕を開け、ウォール・オブ・サウンドな『sweet song』に続き、甘いメロディが素敵な『魔法のドア』、そしてピチカート『優しい木曜日』的な『ルミナス ルミナス』。この怒涛の流れのポップさがもうたまんないですね。
 きらめきライトメロウな『ドライブ』を挟み、王道ガール・ポップな『doo-da-loo』、同じくリズム感がキュートな『lovey dovey』。
 さらに『girls are all alone』からラストに向かっては、普通にグッとくるいいメロディの曲が続きます。特に『東京の空から』は、昔の歌謡曲はこうだったよなぁとか思ったりしてしまう、普通に胸を打つメロディと歌詞が素敵。ラストのハッピーなギター・ポップ『モーターサイクルボーイ』でも締め括りも好し。
 
 これだ!てな強烈な曲はないのですが、どの曲もメロディが良くってアレンジのクオリティも高くって、何度でもリピートして聴いていたくなるアルバムです。