本日の１枚 marino

　marino / lollipop+ (CD)

lollipop+

　
　中田ヤスタカとハヤシベトモノリ（Plus-Tech Squeeze Box）がプロデュースしたミニ・アルバム。
　2006年にリリースされたもののレア盤化してたようで、何曲か「プラス」されて再発されました。
　中田ヤスタカの手掛ける楽曲はキュートなテクノ・ポップ路線、ハヤシベトモノリはキュートなギター・ポップ路線で、どちらも甲乙つけがたい可愛らしい曲ばかり。
　そして彼女の歌声は、、、下手、いやヘタウマと言っておきましょう。呟くように歌えば激キュートでいいんですけど、歌い上げようとすると高音がキンキン響いてちょっとね。ま、でも可愛いですよ。
　稚拙な歌声であるが故の魅力もありますし。どの曲もカラフル・キュートな魅力に溢れててお気に入りの盤ではあります。
　
　キュートな電子音のテクノ・ポップ『clear beats』でスタート。これはオクダヒデタカ（Sucrette）による追加曲ですが、おいおいインストかよ。
　で、中田作品の『フレイバー』が始まります。冒頭の「みんなが〜」て歌が聴こえた瞬間、その調子外れの歌声にずっこけそうになりましたが、曲自体は素晴らしいもの。同時期のPerfumeを髣髴とさせる楽曲で、しっかりと重い４つ打ちリズムに電子音が跳ね回ります。聴いてるうちに歌声にも慣れてきたかな。
　おもちゃ箱系なおふざけブレイクビーツ『tic tac』、ギタポな基本軸にゴチャゴチャと音を詰め込んだ『strawberry』。この『strawberry』でのウィスパー・ヴォイスは抜群にキュートで、もっとこの歌い方を多用して欲しかったなぁ。
　
　再び中田サウンドの『ララリル』は、ボッサなリズムにコロコロと転がるキュートな電子音も可愛らしい、初期capsuleみたいに「ピコピコなピチカート・ファイヴ」系の曲で、アルバムでは一番のお気に入りです。歌詞の語感も舌足らずな声を上手く引き立てていますし。
　『lollipop』は、バッド・ドリーム・ファンシー・ドレスとかヘヴンリーあたりを髣髴とさせるガチャガチャ系のギタポ曲で、こんなのもいいですね。
　男性ヴォーカルも爽やかな青春ギター・ポップに、へなちょこキュートなラップとピコピコ電子音をフィーチャーした『パン・ダ marinopp』も好いなぁ。なんか懐かしい感じもして。
　
　
　フレイバー