本日の1枚 detune.

 detune. / sono (CD)

sono

sono

 
 2007年4月発表のファースト・アルバム『わ・を・ん』が各メディアで高い評価を獲得、とかレコ屋の評には書いてましたが、実は全く知りませんでした。
 やくしまるえつこがヴォーカルで参加しているから、というだけで何も考えずに購入したものです。西島大介のジャケも可愛いし。で、このアルバム、その西島大介の娘さんもコーラスで参加しています。子供ものファンとしても食指を動かされたのでした。
 
 タワレコで電子音がどうとか書いてる謳い文句を見たので、勝手にエレクトロニカ系な音かと思ってたら聴いてビックリ。英国ロック風であったりエレクトロ・ソウルであったり。前知識が無かったので、結構骨太で濃いサウンドとポップ度の高さに驚かされました。
 そして、どの曲も見事なメロウさに溢れています。単に心地良いだけでなく、身体を揺さぶられるようなヴァイブを感じるメロウさです。
 
 相対性理論の珍妙な歌詞じゃない、やくしまるえつこの歌声がどんなのかとても楽しみだったんですが、これは普通に楽曲に適合していました。違和感なし。
 
 キュートなサンプリング・ヴォイスを散りばめた冒頭の『manufacture』は、電子ノイズが渦巻くエレクトロニカサウンド。適度な「異世界」感が好いですね。
 続くエレクトロ・ソウルな『mybrowser』でグッときちゃいました。重くメロウなトラックに煌く電子音と舌足らずな歌声が素晴らしい。そして同タイプの『sono』。グルーヴィな哀愁感漂うアレンジにメロメロになりました。この2曲の流れが特にお気に入りなのです。
 
 重いベースと軽やかな4つ打ちリズムもグルーヴィな『オフィシャルサンバイザー』、シンプルな弾き語り系『アルペヂヲ』、ちんどん屋みたいな音で80's和ものインディ系な『牧童牧歌』、メロウなギターの音色が素敵なグルーヴィ・ロック『さとりのしょ』なども好し。
 ラストの『for the little match girl』は、教会で聴くステレオラブって感じの曲ですが、荘厳な響きの中でもやくしまるえつこの歌声がキュートに似合ってます。
 
 
 さとりのしょ