本日の1枚 MEG
MEG / BEAUTIFUL (CD)
- アーティスト: MEG
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2009/05/27
- メディア: CD
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2009年第1弾のアルバム。発売後数ヶ月も手をつけてなかったんですけど、聴いてみて参りました。こりゃ名盤です。
一聴して中田ヤスタカがプロデュースしたと分かるアルバムですが、しかしながらその音のほうは確実に変化を遂げています。
バキバキなテクノ・サウンドがあったり、ボッサ風なものがあったり、曲のほうは多彩でありながらも、このアルバムでは音色で統一性が図られているようです。
暖色系の電子音により、全体的に柔らかでメロウな雰囲気に包まれていて、それが非常に心地良いのです。
正直言うとMEGの歌声はあんまり好きじゃないタイプなんですけど、楽曲の質の高さでそんなことも吹き飛んでしまいます。
まず冒頭の『DAYS』にビックリ。ノイジーだけどメランコリックな電子音がドリーミーなメロディを奏でる、エレクトロ・シューゲイザーな逸品です。すぐに終わってしまうのがもったいない!
ちょっと前のPerfume的な王道テクノ・ポップ『PRECIOUS』や『BEAUTIFUL』、アコギの刻みも心地良い『TELEPHONE』、アーバン・メロウに柔らかな感触が心地良い『STAR』や『JOKER』、バキバキなエレクトロ・ポップの『WHY』や『SKY』、どれも素晴らしい。
捨て曲なしと明言できる名盤ですが、お気に入りは『LIES』と『STAND』の2曲。前者はジャーマン・メタル・インダストリアルな趣のあるエレクトロ・ファンクで、後者はブラジリアン・メロウなディープ・ハウス。
特に『STAND』では、これまでの中田サウンドとアコースティックな感性のバランス具合が見事です。ボッサ風なアコギの入れ方なんかはブラジリアン・ハウスしてるんですけど、曲構成自体は90年代頃のNYなハウス・サウンドっぽい。転がるパーカッションの躍動感とか、そっと彩りを添えるヴィブラフォンのアレンジとかは当時のMAWみたいな雰囲気ですし。ラスト数秒はサルソウル的だったり。で、それでもやっぱ中田ヤスタカな香りが漂ってるんですね。
PRECIOUS