本日の1枚 Haresuite

 Haresuite / Circle Of Friends (CD)
 
 
 オハイオ州コロンブスの女性4人組、1983年に自主制作でリリースしたフォーキーなアルバム。
 ソフロ・ファンであればアルバム・タイトルに反応しちゃいますよね。
 ところが、実際にもソフト・ロッキンな味わいに溢れており、もしかして本当にロジャニコを意識してるのかも。
 
 どれもフォーキーな楽曲ばかりなんですけど、前述のとおり柔らかな耳ざわりはソフロ・テイストであり、キラキラしたカラフルさにはサイケ・ポップ的な要素も強い。
 またドリーミーにアシッド・フォーク的な感性の曲もあり、英国フォーク的な陰影の曲もあり。
 あくまでも米国グッドタイム・ミュージックを基調としながらも、何とも掴みどころの無い魅力に溢れています。
 もちろん4人のハーモニーも素晴らしく、聴く前に想像していたよりも遥かに高レベルな作品でした。
 
 ハート・ウォーミングなハーモニーにじんとくる冒頭の『Wings Of Our Songs』は、まずジャカジャカなアコギに薄っぺらいシンセ音が響くイントロでもう参りました。
 美しさの中にどこか内省的な雰囲気が漂う『The Waterbear Love Song』、
 ジャーマン・ロック的なエクスペリメンタル感もある『Jazz On The Nile』、
 いきなりカントリー・タッチな『Save The Californians』、
 空気感は寒々しいのに南国的な緩さの『The Unicorn Song』と、これからの季節にジャストな温度感の好曲が続きますが、
 
 静かにネオアコっぽいアレンジが光る『Lost And Lonely Soul』、
 薄ら寒い美しさが素敵な『When Will I See You』、
 タイトルどおり(?)ソフロ・テイストの穏やかなフォーキー・ポップ『Circle Of Friends』の3曲が特にお気に入りなのでした。