本日の1枚 Steve & Stevie
Steve & Stevie / Steve & Stevie (CD)
- アーティスト: STEVE & STEVIE (TIN TIN)
- 出版社/メーカー: Magic Records
- 発売日: 2008/12/08
- メディア: CD
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オーストラリア出身のスティーヴ・キプナーが結成した男性デュオ、1968年に英国で制作したアルバムです。ちなみにその後、Tin Tin という素敵な名前のグループを結成します。
さらにちなみに、オリヴィア・ニュートン・ジョンのヒット曲『フィジカル』を作曲したのはこのスティーヴ・キプナーであります。
さて、アルバムはストリングスなどの楽器を多用し、いかにもこの時代のチェンバー・ポップな味わいが強い。音は確かに英国な色合いの、ソフトなサイケ・ポップであります。
しかし、どんよりとグネグネしたドリーミーなサイケ感は、サジタリアスなんかの雰囲気に通ずるものがあります。日差しの弱い西海岸ソフト・サイケみたいな。
冒頭の『Merry Go Round』や続く『Remains To Be Seen』などはまさにそんな趣で、重たいめのチェンバー・ポップに甘くメランコリックなメロディ、そしてちょいとグネっとしたカラフルさのサイケさを感じます。
タイトルに反して日差しを感じないサンシャイン・ポップ『Sunshine On Snow』も、躍動感あるが泣かせる『Shine』も、メロディがとても好いのです。
そんなにキャッチーでないのに後を引く、スウィートだが予想外に展開していくメロディのセンスはかなりのものです。
時には力強く時には泣かせるオーケストレーションのせいか、なんかスーパー戦隊ものに使いたいような曲もあったり。
かと思えば、いきなりアコギ1本で始まる『She's Getting Married』で意表を突いたり。
そして、この9曲目『She's Getting Married』からラスト『I Can See It In The Moon』までのよくわからない展開が素晴らしいですね。目まぐるしく回るアレンジに、流麗なコーラスが統一感を与えています。
一番のお気に入りは『Liza』。ファンキーなホーンが入ったり、躍動的なソフロ・サウンドであります。
そして、サビ部分の小刻みな「トゥ、トゥル」コーラスがカッコいい!
Merry Go Round