本日読んだ2冊

 「ホテルジューシー」

ホテルジューシー

ホテルジューシー

 夏期アルバイトのため沖縄のホテルを訪れた女子大生が、ワケありな宿泊客を巡るトラブルに巻き込まれる「日常の謎」系な短編集。
 ミステリ仕立てではありますがそっちはあんまり。あくまでも女子大生の成長譚が主軸となるストーリー。
 派手なギャルや専業主夫などへの偏見が解き崩れていくことで少しずつ成長を重ねる様は、決して甘酸っぱくはないが優しさに満ちている。まぁ、安直にお涙頂戴な感もありますが。
 ジャンキーな沖縄料理の描き方は素敵であります。美味しそう。
   
 「大江戸釣客伝(上)」
大江戸釣客伝 上

大江戸釣客伝 上

 舞台は元禄時代。生類憐れみの令が出された江戸の街を背景に、最古の釣り指南書「何羨録」が著されるまでを描いた作品。
 上巻では、「何羨録」の著者となる津軽采女が、芭蕉の弟子・宝井其角や絵師・英一蝶、さらには紀伊国屋文左衛門などと交流を深めながら、釣りにハマっていく生き様が描かれる。
 史実を織り込みながら、釣りへの「思い」へと絡めていく展開が面白くてつい一気読みしてしまいました。
 実は僕は釣りしないんですけど。