本日の1枚 The Brief Encounter

 The Brief Encounter / The Brief Encounter (CD)

The Brief Encounter

The Brief Encounter

 
 甘茶ソウル幻の名盤と名高い(らしい)、ノースカロライナの5人組ヴォーカル・グループによるファースト・アルバム。
 しかしまぁ聴いてみた印象は全然甘茶ソウルじゃなくって、メロウなエレピが煌めくレア・グルーヴ的な盤でありました。さらに言うと、ヴォーカル・グループですがそっちよりも演奏のほうに耳を奪われます。
 『Just One Moment』なんて、ほぼインストだしね。メロウ・グルーヴィな演奏に「パーリラー」な高音コーラスがたまんなく心地良いなぁ。
 
 ファンキーな掛け声の応酬から始まるオープニングの『Brief Encounter』は、ホーンやリズム隊の「濃すぎない」感がちょうど僕の好みでありました。
 『Visions』や『Loving And Carin』なんかは、まぁ甘茶ソウルと言えるかな。けど、エレピの浮遊感に押し上げられるメロウ・フローターなアーバン・サウンドにやはり耳を奪われるのです。
 
 「パーリラー」なコーラスだけでなくホーンの入り方などのアレンジもEW&F的な『Get A Good Feeling』、クワイエット・グルーヴィな『In A Special Kind Of Way』とか、どれも一定水準以上の佳曲が並びます。
 一番のお気に入りは、エレピの浮遊感が最も素敵に感じられたメロウ・ソウル『Good Thing, Bad Thing』でした。柔らかなメロウさと適度なファンキーさが、じんわりと身に染み込んでくる心地良さにとろけます。
 
 
 Good Thing, Bad Thing