本日読んだ2冊

 「日本を再生!ご近所の公共哲学」

日本を再生!ご近所の公共哲学 ―自治会から地球の裏側の問題まで (生きる技術!叢書)

日本を再生!ご近所の公共哲学 ―自治会から地球の裏側の問題まで (生きる技術!叢書)

 声の大きさだけが印象深い、著者の作品を初めて読んでみた。
 グローバル化や教育問題など多岐に渡る問題提起に対し、解決の糸口として議論の必要性が訴えられるだけであり、意味なく引用される実存主義者の言葉も虚しい。
 特にインターネットの弊害を語るくだりのお粗末さにあきれる。震災後に書かれた本なのに、個々人にネットで流れる情報の真偽を見極める能力が必要とか書いてるよ。てか、ネットのコミュニケーションだと「温もりが・・・」とか言ってるし。まぁ「ご近所」のおばちゃんと対話するにはこれくらいのほうがいいのかな。
 
 「ビブリア古書堂の事件手帖2」 ビブリア古書堂、早くも2巻目であります。
 前作よりも「日常の謎」ミステリな趣が強くなり、ほのぼのとした掛け合いの中に潜むエグい暗さも薄らいできました。
 けれど、古書に関する蘊蓄が散りばめられた埃臭い世界観も、決して巧くはないけれど美しい印象を受ける文章も、変わらず好いと思えました。