本日の1枚 Aleanna
Aleanna / Aleanna (CD)
- アーティスト: アレアナ
- 出版社/メーカー: ヴィヴィド・サウンド
- 発売日: 2011/11/23
- メディア: CD
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男性2名、女性3名からなるアイリッシュ・トラッド・グループ。1978年リリースの唯一のアルバム。レア盤の再発であります。
原盤リリース元の Inchecronin は、現在もロンドンにあるアイリッシュ・カルチャー・センターの講師、ブレンダン・マルカーが主宰するレーベル。アルバムのプロデュースもブレンダンが手掛けています。
民族楽器のコンサルティーナ(小型手風琴)、マンドリン、リコーダーで奏でられるサウンドは、もういかにもトラッドな優美さと哀愁、祝祭的なグルーヴィさ備えています。
アルバムの半分はインスト曲で、マンドリンの優雅かつ泣きの音色など、アイリッシュ・トラッドらしさを堪能できます。
インストでは、シンプルな構成ながら穏やかでどこかファニーな『Maud A Bawn Chapel Temple House』がお気に入りです。
しかし、このグループの魅力はやはり可憐な女性ヴォーカルでありましょう。『Step It Out Mary』では、背筋を伸ばして一所懸命歌ってる姿が目に浮かぶような素朴なハーモニーが素敵です。『Next Market Day』では、凛とした歌声の後ろでフニャフニャと焦点の定まらないリコーダーも好し。
『Jig Song: Sonny Brogan's』では、笛の音色の薄いアレンジから広がる幽玄な世界観にぴったりな、呟くようなヴォーカルが素晴らしい。『Cairnlough Bay』では、 柔らかいが「森の奥」な空気の中に、歌声が神秘的に浮かび上がります。このあたりもトラッドな魅力に溢れています。
ヴォーカル曲でのお気に入りは、『Will You Come Away With Me?』。折り重なる女性ヴォーカルたちが発する語の響きから、神秘的というか呪術的な印象すら受けます。トラッドにおける言葉(韻)の重要性を感じますね。
Next Market Day