本日の1枚 SPANK HAPPY

 SPANK HAPPY / MY NAME IS (CD)

MY NAME IS

MY NAME IS

 
 スラップ・ハッピーを聴いてたら、スパンク・ハッピーも聴きたくなっちゃった。本当の話かどうかはアレですが、ウィキペディアによると、グループ名はダグマー・クラウゼからちゃんと許諾を得たとか。
 これは1994年にリリースされたファースト・アルバム。当初は3人組のグループで、菊地成孔のほか、ヴォーカルに原ミドリ、キーボードに河野伸という構成でした。
 正直言うと岩澤瞳の歌声のほうが好みなんですけど、原ミドリのヴォーカルは、80'sニュー・ウェーヴを引きずる歌唱なんだけど、圧倒的な巧さも感じます。その歌唱が捻くれた歌詞にピッタリとはまります。
 そしてさらに正直言うと、ハウスな方向性になってからの曲のほうが好みなんですけど、普通にポップな歌謡サウンドを志向したこのファースト・アルバムも久々に聴くと味わい深いものがあります。
 
 パーカッションも軽やかなテクノ・ポップの『ウィークエンド』、キュートな女の子ロック・バンド風の『走り泣く乙女』、ニュー・ウェーヴなグループがレゲエやりました的な『くよくよする日』、ちょいとメロウ・グルーヴィにアシッド・ジャズ・テイストの『ノールームメイト』など、どれも洒落てるがアヴァンギャルドな要素もあり、かつ歌は確かに歌謡曲的なところが好いですね。
 お気に入りはやはり『オー!神様』。80'sポスト・パンクなグループの雰囲気を醸し出しつつも、しかし音は軽やかメロウだったりもする名曲。ヴォーカルともつれあうリズムや、どこを向いてるか分からないアレンジもまた素敵であります。