フライ・オブ・ザ・デッド

フライ・オブ・ザ・デッド [DVD]

フライ・オブ・ザ・デッド [DVD]

 友人たちとともに、故郷を出てシカゴに旅立つことを決めたアンバー。しかし、車が故障、通りかかったトラックの荷台に乗せてもらうが、なぜかトラックは町外れの古い食肉工場に停車して、、、というストーリーです。
 
 まず、ひと言。「オブ・ザ・デッド」と銘打ちながら、ゾンビ映画じゃないじゃないか!
 食肉工場で彼女たちを襲うのは、空中からも攻撃してくるクリーチャー。おっと、ヴァンパイアものだったのかい。
 冒頭からしばらく暗い青春物語が展開。その後、友人たちとの旅はいかにもおバカに若者な会話がダルく続きます。
 こりゃダメかな、と思ってたら、食肉工場に連れ込まれたところからスピード感が一転。ほぼ真っ暗ななかで次々とヴァンパイアの餌食になっていく様は、なかなかにスリリングであります。
 また、血飛沫があがったりとかゴアなシーンは全然ないんだけど、重苦しく暗い映像は生理的な嫌悪感を催させます。
 
 
 あっという間に友人たちが襲われ、生き残ったのはアンバーと女性がもう1人、しかしラストまで時間はまだまだある。このままサバイバルなホラーになるのかと思いきや、それまで逃げるだけだったアンバーが突然ヴァンパイアたちを返り討ちにし始める。しかも、空中に飛び上がったりしながら。
 そう、アンバーもヴァンパイアだったのさ。冒頭の暗い青春絵巻もきっちり伏線となっているし、ストーリー展開も悪くないです。まぁ冒頭から予測できた展開ではあるのですが。
 
 おそらく駄作であろうと思いながら観た所為もありましょうが、意外にもまともに楽しめる作品でした。
 でもやっぱ、「オブ・ザ・デッド」という邦題はいかがなものかと思うけど。