本日の1枚 The Pastels/Tenniscoats
The Pastels & Tenniscoats / Two Sunsets (CD)
- アーティスト: ザ・パステルズ・アンド・テニスコーツ
- 出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード
- 発売日: 2009/09/02
- メディア: CD
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2009年、パステルズが12年ぶりにリリースしたオリジナル・アルバムは、日本のテニスコーツとの共作でした。
実はテニスコーツってどんな方々なのか未だに知りません。このアルバムは、ぼわーんとした空気感がかつての音響系な雰囲気なんですけど、まぁそんな方々なのでしょうか。
リリース時には古参のパステルズ・ファンの方からの酷評をかなり目にしていたのですが、僕にはすっごく魅力的な音なんです。
前述のとおり、ぼわーんとした穏やかな浮遊感に加え、パステルズらしいヘナヘナしたメロウさと美しさもあり。また、基本的には癒されるような音なんだけど、ベースなどは結構グルーヴィだし、そしてそこからゾクっとする緊張感も時おり漂ってきます。
冒頭のインスト『Tokyo Glasgow』から、ぼわーんとした穏やかな空気感が炸裂。どんよりした美しさ、心地良さにグッときちゃいます。
続くタイトル曲『Two Sunsets』からは、さや(テニスコーツ)のヴォーカルが聴こえてくるんだけど、拙く儚げな歌声で、ぼわーんとした音に絡まるとしんみりくる心地良さで。
そして3曲目『Song For A Friend』で、やっとスティーヴンの歌声が聴けます。さやとスティーブンともヘナヘナで、そしてラスト近くのギターの音色がまたヘナヘナで、もう泣きそうなほどヘナヘナなんです。
上記のとおり結構グルーヴィな曲も多いのですが、特に『Boats』は重く地を這うベースがレゲエ的であります。でも曲全体は耽美なところが面白い。
ジザメリの『About You』をカヴァーしたり、おもちゃの木琴(?)がキュートに響く曲があったり、どの曲を聴いていても、ぼわーんとした穏やかな多幸感に包まれるような気がします。
お気に入りは、儚げな歌声の魅力が特に素敵に思える『Hikoki』。とろーんとしたループ感も素晴らしい。
あとはまぁ、じんわりとした柔らかなグルーヴ感の上で、カトリーナの歌声を堪能できる『Vivid Youth』が好いですな。
Hikoki
Vivid Youth