本日読んだ2冊

 「傍聞き」

傍聞き (双葉文庫)

傍聞き (双葉文庫)

 人情ミステリな短編集。ハラハラさせる展開と、それに反する心温まるオチがなかなか素敵であります。
 こうなるだろうと予想どおりに展開されるストーリーにも関わらず、失望させずに読ませる力量もなかなかのもの。
 しかし、なんかこう「リアル」さを全く感じないのが減点ポイント。
 
 「アイスクリン強し」
アイスクリン強し

アイスクリン強し

 明治時代を舞台に西洋菓子屋を開店した元士族とその仲間たちが騒動に巻き込まれて、という短編集。
 ストーリー・テリング能力の高さに読まされるのですが、伏線があるようで次に繋がらない展開などはちょっとイマイチ感が。
 何より、美味しそうなお菓子の描写がほとんどないのがちょっとね。お菓子を解決に結びつけなきゃこの設定の意味ないじゃん。