ザ・ウォード 監禁病棟

ザ・ウォード 監禁病棟 [DVD]

ザ・ウォード 監禁病棟 [DVD]

 放火により精神異常者を収容する監禁病棟へ送られたクリステン。迎えた夜、クリステンは廊下で少女の亡霊を目撃する。そして、収容されている他の少女たちが1人ずつ消えていく。クリステンは脱出を試みるが、、、というストーリーです。
 (以下、ネタバレあり。)
 
 ジョン・カーペンター監督、10年振りの新作であります。しかし、これがどうにもパッとしない作品。
 閉鎖された空間での起こる不可思議な現象。謎を解き明かそうとする主人公。なんて設定はありきたりだけど、サスペンスな展開はなかなかハラハラさせます。しかし、ここ一番になるとトーンダウン。
 じんわりと恐怖を味あわせようというのか、派手にグロなシーンなどはない。しかし、今さら目に突き刺す映像をバーンともってこられてもなぁ。
 
 その割りに、結局は「わっ!」て感じの、単にビックリさせるだけのお化け屋敷な演出に終始する。これではすぐにパターンに飽きてしまうよ。

 そして、肝心の亡霊が出てきたらすっかり萎えちゃう。なんだかゾンビ的で、少なくとも怖くない。というか、ちょっと笑える。
 
 しかも普通に実体化していて、主人公と肉弾戦を演じたりする。おいおい。
 
 何より気に入らないのは、実は多重人格者の幻覚でした、なんて安直なオチ。そりゃないよ。というか、カット割りとかも含め、「エンジェルウォーズ」をパクってないかい。
 まぁ微妙にザラザラした質感の映像は素敵でしたけどね。