本日の1枚 Da Lata

 Da Lata / Songs From The Tin (CD)

SONGS FROM THE TIN

SONGS FROM THE TIN

 
 僕がブラジル音楽を聴く契機となったのは、やはり1980年代終わりからのアシッド・ジャズ・ムーヴメント。特にジャイルス・ピーターソンとパトリック・フォージの2人がプレイする曲は必死にチェックしたりしてました。
 そのパトリック・フォージがスモーク・シティのクリスチャン・フランクと結成した、ブラジリアンなユニットがダ・ラータです。これは2000年にリリースしたデビュー・アルバム。
 英国のクラブ・ミュージックから生まれたユニットではありますが、生楽器中心のサウンドは、どの曲も確かに「ブラジル」しています。
 
 冒頭の『Binti』はブラジリアン・ハウスでありますが、パーカッションのミニマルさからは呪術的なアシッドさを感じます。
 パーカッション主体の『Rain Song』や『Inae』で生み出す変則的なグルーヴ感も、逆にリズムレスな『Borboleta』でのアコギの清涼な味わいも、やはり確かにブラジルの息吹を感じます。
 
 お気に入りはやはり名曲と名高い『Pra Manha』。穏やかなグルーヴ感が徐々に高揚していく様は、まさにパトリック・フォージがプレイしていたブラジル音楽の魅力そのもの。
 声にじんわりとしたグルーヴ感を湛えた女性ヴォーカルもまた素敵です。いいヴォーカリストを見つけたもんだ。
 あとは、メロウなブラジリアン・ポップ『Indo』も好き。ホーンのアレンジなども穏やかでキュートなのです。
 
 
 Pra Manha (Elfen Remix)