本日の1枚 Emerson, Lake & Palmer

 Emerson, Lake & Palmer / Tarkus (CD)

Tarkus

Tarkus

 
 EL&Pのアルバムの中でどれが一番好きかと問われれば悩むところですが、一番衝撃的だったのはこの「タルカス」だと即答できます。
 1971年にリリースされたセカンド・アルバムですが、ファーストのアコースティック感と「ロック」な感触が消え失せています。
 とりあえずA面の大作『Tarkus』では、シンセやオルガンなどの音色が前面に出てきて、しかも鍵盤楽器を聴いているような気がせずに、他の様々な音がすべて相俟ってリズムを生み出しているような感覚に包まれます。
 また、どちらかというと(プログレにしては)明るく派手な印象のサウンドにも関わらず、グルグルした全体のリズムにより、境界線の向こう側な世界観を強く感じてしまいます。
 各人の演奏技術も凄いし、案外ヴォーカルもがっちり歌っているし。
 
 そんな大作も然ることながら、いやむしろ大作があるからこそ、B面の曲群のポップさも際立っています。特に、競い合うように駆け抜けるピアノとドラムがカッコ良いですな。もつれるようで、もつれない技巧の凄さ。
 冒頭で「ロック」な感触が消えたと書いたけど、やっぱそれは印象深いA面の感想であって、B面ではロック感は戻ってますね。
 あとはまぁ、このジャケはやっぱり素晴らしい。
 
 
 Tarkus