本日の１枚 Breeze

　Breeze / Breeze (CD)

ブリーズ(生産限定紙ジャケット仕様)

　
　ソフト・ロック系の隠れ名作を輩出していたジャスト・サンシャイン・レーベルから、1974年にリリースされたアルバム。初CD化とのこと。
　以前からソフロ幻の名盤的な評価を聴いていたのですが、実際に聴いてみたらSSWからプレAORな印象。フィフス・アヴェニュー・バンドを粘っこくしたような感じであります。
　マイルドな歌声にコーラス、爽やかなアコギの音色、メロウなエレピ、意外にグルーヴィなベースなども好いですが、特に惹かれたのは軽やかなパーカッション。このパーカッションのヤングな躍動感のおかげで、フリー・ソウル的な味わいがどの曲にも生まれています。
　
　爽やかブリージンな冒頭の『Higher And Higher』に続き、ブレッドのカヴァー『Make It With You（二人の架け橋）』が素晴らしい。とろーんとしたメロウさに痺れます。
　エレピもメロウ・フローターな『Rosa』、エバー・グリーンなメロウさじんわりと響いてくる『For The Love Of A Lady』と、連続するメロウな流れがたまりません。
　
　トッドの『We've Gatta Get You A Woman』や、ラヴィン・スプーンフルの『Do You Believe In Magic』のカヴァーも収録。ベタな選曲ですが、これがまた実に味わい深い。
　いきなりファンキー・ロックな『Jerusalem』は、グルーヴィなベースに珍妙なシンセ音が漂う、モンドなテイストが面白いなぁ。
　お気に入りは『If I Never Saw Your Face』。ヤング・フリー・ソウルな演奏にジェントルな歌声が素敵であります。