本日の1枚 Michael J. Birthelmer

 Michael J. Birthelmer / Zanzibar (CD)

Zanzibar

Zanzibar

 
 カナダ出身のフォーク・ロック・シンガー、マイケル・J・バーセルマーが1980年にリリースしたアルバム。
 日本盤再発CDの帯には「カナダ産メロウ・フォーク、AORの佳品」と書かれていますが、まぁ確かにそんな音であります。
 ハワイ的なメロウさ、なんてこともレコ屋の謳い文句にあったので、期待して聴いてみたんだけど、うーん、こりゃちょっと微妙かも。
 冒頭の『The Dream Begins』のアーバンなアレンジ、特に柔らかにムーディなホーンの音色と男性ヴォーカルは好みなんですけど、3曲目くらいから続くリゾートなサウンドは、ちょっとベタベタすぎる感があります。
 ハワイアン・メロウな雰囲気はいいんだけど、ビアガーデンとかで流れてそうなベタなAORぶりがね、ちょっとね。
 
 しかし、6曲目の『Enter Paradise』を聴いたら、そんなネガティヴな印象も一掃されます。軽やかにサンバなリズムと弾むピアノも素敵なブラジリアン・フュージョンで、飛翔系のアレンジがとても心地良いのです。
 笑い声や鳥の鳴き声などを配した、タイトル曲『Zanzibar』も素敵。穏やかなメロウ・フローターに始まり、徐々にグルーヴィに変化していきます。
 
 
 Kalua