本日の1枚 Michael Kelly Blanchard

 Michael Kelly Blanchard / Quail (CD)

Quail

Quail

 
 ピーター、ポール&マリーのノエル・ポール・ストゥーキーがプロデュースした、SSWなアルバム。1977年のリリース。
 メロウ・フォーキーなアルバムで、シンプルな演奏にジェントルな歌声、そして奥さんがコーラスを重ねる。
 それだけなんだけど、そのどれもが最高と言いたい出来映え。マーク・ヘンリーあたりと同じような感触を感じますが、ちょいと儚げな奥方の歌声がモロに僕の好みでありまして、やっぱもう最高と言いたい。
 
 シンプルなピアノの音色と優しい歌声で始まるオープニングの『Home To Stay』からもうすっかり参りました。いつの間にか静かに重ねられている薄い女性コーラスの美しさも、そっと彩りを添える弦楽器の音色も素晴らしすぎる。
 続く『Humphrey』もアコギを中心としたシンプルで静かなアレンジなれど、なぜか壮大なスケールを背後に感じる感性が凄い。
 そして3曲目の『Stupid Sheep』。初期のEBTGみたいなネオアコな楽曲で、軽くキュートに跳ねるアコギと歌声が胸キュンもの。ちょいとボッサ・テイストのリズムに乗せる、早口に掛け合う男女ヴォーカルもまたキュートであります。
 女性ヴォーカルの儚げな美しさを最も堪能できる、迷宮フォーキーな『Personals』の後は、またボッサ・テイストな『Opposite's Game』。これも80'sネオアコな雰囲気に儚げ&ジェントルな男女ヴォーカルが美しい名曲。
 
 と、開始5曲の印象を書きましたが、全曲こんな感じでまさに捨て曲なしなアルバムかと。
 こんなに音数少ないのに、こんなに豊かに世界観を表出できる感性がいいですなぁ。2人の歌声もいいなぁ。
 再発CDにはボートラが2曲収録されていますが、オリジナルのラストを飾る『Quail』は、軽やかにフォーキー・ポップな曲にあわせて女性コーラスが「うー、うー」とか、なんて僕の好みなアレンジなんでしょう。
 
 (YouTubeに動画がない!残念!)