本日の1枚 宮内優里

 宮内優里 / ワーキングホリデー (CD)

ワーキングホリデー

ワーキングホリデー

 
 もうすぐ新譜も出るようですが、こちらは昨年リリースされたアルバム。ヴォーカルに高橋幸宏原田知世星野源、さらにmorrの It's a musical、米国の Faded Paper Figures が参加しています。
 生音エレクトロニカ・ポップな音に決して目新しさなどはありませんし、目立って印象的な曲もありません。しかし、インストであっても「うたごころ」を強く感じる卓越したメロディ・センスにより、じんわりといつまでも耳に響きが残るような感触であります。
 
 冒頭の『okt_』から、耳にナチュラルなその魅力にグッときました。歯切れのいいリズムにアコギの刻み、ベルの音なんかが配されているんですけど、何というかジャケどおりなイメージが頭に浮かんじゃいます。
 It's a musical をフィーチャーした『Another Place』は、結構ゴチャゴチャと音が詰め込まれているのに、とても穏やかな印象を受けます。
 そして Faded Paper Figures が参加した『Blueprints』は、高速なのになぜかゆったりとした印象を受けます。こういったセンスが素晴らしいのですよ。
 
 星野源ヴォーカルの『読書』は、電子音が漂ってるもののアコギ中心のフォーキーな楽曲。原田知世ヴォーカルの『ミモザ』も同じくシンプルにフォーキーな曲です。この微妙な電子感覚また好し。
 グリッチノイズも可愛い高橋幸宏ヴォーカルの『Sparkle』は、うーん、まんま幸宏作品ですな。
 ゲストヴォーカルを迎えた曲も好いですが、キュートなインスト・エレクトロニカ・ポップ『xio_』のように、あくまでも小品だけど輝いてるような作品に宮内優里の魅力を感じたりします。
  
 
 読書 (feat. 星野源)