本日の1枚 Stevie Wonder

 Stevie Wonder / Fulfillingness' First Finale (CD)

Fulfillingness

Fulfillingness

 
 スティーヴィー・ワンダーで1枚と言われたら、やはりまぁ一般的に評価の高い「Innervisions」を僕も選びます。
 その「Innervisions」の後、交通事故で重傷を負ったスティーヴィーの復帰第1作が、1974年にリリースされたこのアルバム。
 暖かなグルーヴィさを湛えていると同時に、そのカッコ良さの影にどこか珍妙なテイストも散りばめられており、なんだかポップ・サイケな感触も感じたりします。なので、かなり僕の好みなアルバムなんです。
 
 冒頭の『Smile Please』はメロウなAOR系。柔らか暖かなエレピを中心に据えた、優しいグルーヴ感に包まれる逸品。
 ふんわり浮遊感いっぱいの『Creepin'』、変則的なアレンジも素敵な『It Ain't No Use』、穏やかメロウな『Please Don't Go』と、柔らか系の名曲が目白押し。
 
 『Boogie On Reggae Woman』は実はあんまりレゲエしてないんだけど、軽やかなようで重いエレクトロ・ファンクなリズムなんかが素敵。
 『Heaven Is 10 Zillion Light Years Away』や『Too Shy To Say』は、なんか微妙にサイケにポップな味わいを感じます。
 僕のお気に入りは、クィーカーの響きもユーモラスな『Bird Of Beauty』。モンドなファンキーさも好し、女性コーラスもちょっとストレンジで好し。
  
 
 Bird Of Beauty