本日の1枚 高橋幸宏トリビュート

 V.A. / RED DIAMOND 〜Tribute to Yukihiro Takahashi〜 (CD)

RED DIAMOND~Tribute to Yukihiro Takahashi(通常盤)

RED DIAMOND~Tribute to Yukihiro Takahashi(通常盤)

 
 高橋幸宏、初のトリビュート・アルバム。還暦祝いなんですって。宮沢りえからトッド・ラングレンまで、参加アーティストはさすがに豪華。国内外の12組が幸宏30年の軌跡からアレコレとセレクトしています。
 しかしこうして、他者の手による幸宏楽曲を聴いてあらためて思うのは、どの曲もなんともロマンティックであるよなぁ、ということ。ロマン神経症であります。
 
 まずは、宮沢りえの『サヨナラ』朗読で幕開け。背後の静かに漂うシンセも好し、意外にというか、かなりいけます。
 続いて同じアルバムからのカヴァー、WOW WOW HIPPIES による『What, Me Worry? 〜 It's Gonna Work Out』は、ロックしてますがロックぽくないウネリが好み。
 そして、トッド・ラングレンは『Forever Bursting Into Flame』をチョイス。ピコピコ系な電子音をバックに、トッドの歌声もまたロマンティックに響きます。
 pupa らしい選曲の『元気なら うれしいね』は、イントロのアコギからグッときます。優しげな電子音も歌声もまたpupaらしい。
 ハードコアな『Are You Receiving Me?』を挟み、小山田圭吾砂原良徳TOWA TEI のユニット、O/S/Tによる『Drip Dry Eyes』。しかもヴォーカルはラリ・プナヴァレリーで、ゆるくラウンジーにエレ・ポップなサウンドと、これまたゆるいウィスパーな歌声がたまりません。
 
 鈴木慶一氏は『X'mas Day In The Next Life』。場末なジャズ感も漂うゴテゴテのサウンドに、マイカ・ルブテ(EA)の凛とした歌声が響く様が心地良い。
 どんよりとしたエレクトロニカの STEVE JANSEN『Now And Then……』、まぁ普通にいい感じのスカなスカパラの『Bijin Kyoshi At The Swimming School 〜 I-Kasu!』。
 JAMES IHA の『Where Are You Heading To?』は、曲調はあんまりロックしてないのに、ロックのウネリを感じます。
 シンプルにフォーキーな高野寛の『流れ星ひとつ』もお気に入りですが、やはり真打ちは、坂本龍一細野晴臣のユニット MO。『Happy Children』を南国モンドなテイストでカヴァーしています。