本日の1枚 かせきさいだぁ

 かせきさいだぁ / ミスターシティポップ (CD)

 
 13年振りのサード・アルバムから1年、今度は短い間隔で4枚目がリリースされました。「ミスターシティポップ」なんて思い切りなタイトルが素敵ですが、そのタイトルどおりにシティ・ポップしてます。なんと、コーラスでEPOが参加。
 80年代初頭にパンク、NWから音楽を聴き始めた僕はもともとシティ・ポップに興味がなかったんだけど、80年代末からレア・グルーヴ以降の音楽を経て、そして96年に『さいだぁぶるーす』を聴いて一気にシティ・ポップ派になりました。そんな自分史的にも、かせきさいだぁは「ミスターシティポップ」であります。
 
 とりあえずオープニングのタイトル曲。ファンキーなオルガンなども配した弾けるポップさに、「しゅわしゅわサイダー」なんて歌詞がまた弾けています。
 そして、モロに80年代のシティ・ポップしてる『さよならマジックガール』と『ソーダフロートシャドウ』が続きます。この2曲にEPOがコーラスで参加しているのですが、煌めきライト・メロウなアレンジがたまらないほどに青春。
 特に『ソーダフロートシャドウ』の浮遊感とパチパチ弾ける感はまさに「ソーダ」な感性ですね。
 
 『恋の呪文はスキトキメキトキス』は、懐かしのアニメ「さすがの猿飛」主題歌のカヴァー。語呂のいいサビにあわせてちょいとファニーなアレンジだけど、軽やかファンキーなサウンドはモロにAORしています。
 『くちずけキボンヌ』は、でんぱ組.incというアイドルグループに提供した曲のセルフ・カヴァーとのことですが、ウキウキなスカのリズムもまた素晴らしい。
 一番のお気に入りは、堀込高樹が参加した『夏の月面歩行』。緩やかにメロウ・フローターなアレンジで、たゆたう心地良さがたまりません。
 
 
 さよならマジックガール