本日の1枚 It's A Beautiful Day

 It's A Beautiful Day / It's A Beautiful Day (CD)

イッツ・ア・ビューティフル・デイ (紙ジャケット仕様)

イッツ・ア・ビューティフル・デイ (紙ジャケット仕様)

 
 サンフランシスコのサイケなグループが、1969年にリリースしたファースト・アルバム。とりあえずジャケが素敵ですね。
 美しくフォーキーな楽曲から野暮ったいサイケ歌謡まで、かなり曲によって印象は異なりますが、どの曲もちょっとユルめな、薄ぼんやりとしたサイケ感で統一が保たれています。
 また、どんな曲調でもまるで気にしていないかのような、一定の気品を湛えた女性ヴォーカルが素敵です。
 
 オープニングのサイケ・フォーク『White Bird』がとにかく名曲。ヴァイオリンの音色に清廉な男女ヴォーカルが絡む冒頭からもう参りました。
 朝もやに太陽の光が差し込んでいるような、穏やかにグネグネした美しさが素敵です。
 シタールっぽく東洋的な音を奏でるギターや、背後でじんわりと響いているオルガンなどのアレンジもまた素晴らしい。
 同様の曲では、英国サイケ・フォーク的にキラキラした微サイケ感の『Girl With No Eyes』もお気に入りです。
 
 どサイケに咲き狂う『Wasted Union Blues』、なぜかトライバルなリズムが不穏だが荘厳な雰囲気も醸し出す『Bulgaria』など、サイケ・ロック系の曲もまた好し。
 ラストの『Time Is』は、いきなりファンキーなジャズ・ロック。疾走感もなかなかのものだが、しかしやっぱユルい感じがするのもまた好し。
  
 
 White Bird