本日の1枚 松任谷由実

 松任谷由実 / 日本の恋と、ユーミンと。 (CD)

 
 30年前の自分なら、いや20年前の自分でも、まさかユーミンの歌を本気で「イイ」と思うようになるなんて、想像もできなかっただろう。
 中学1年生のときにパンク/ニュー・ウェーヴから音楽を聴き始めた僕にとって、ユーミンはずっと、嫌悪すべき商業音楽の象徴みたいな存在でした。ユーミンの歌をちゃんと聴くこともなく、そのイメージでもう受け付けることができなかった。
 高校生になっても、大学生になっても、できた友達はみんな同じようなタイプばかり、ユーミンなんて! みたいな感じだったんで、結局そのまんま反ユーミン的に育ってしまいました。
 そして、1996年に『さいだぁぶるーす』の衝撃を受け、やっとシティ・ポップに目覚めたものの、どうしてもユーミンには手を出せずじまい。
 さらに10年くらい前にやっと荒井由実に向きあえるようになったものの、しかし松任谷由実はまだ許せず。で、しょうもない拘りを捨てることができたのはほんの数年前なのであります。
 そんな僕にとって、この3枚組のベストは非常に貴重。曲目を見るとただのヒット曲寄せ集めな気がしたけど、実際に聴くと非常に考え抜かれた曲順であることがうかがえます。
 いやぁしかし、実にイイですね、ユーミンはw
 
 ちなみに、ずっと聴いてなかったと言いつつも、20年ほど前にラジオから流れてるのを聴いて度肝を抜かれた曲が1つ。
 それは『中央フリーウェイ』でした。
 
 ちょうどライト・メロウな音楽に興味を持った頃だったので、柔らかにメロウ・グルーヴィな感触に胸キュン!
 しかし、嫌いなはずのユーミン、でもモロに好みな音だし、あぁ・・・。
 そのときに心を入れ替え、聴き始めときゃよかったと少し後悔しています。