ここ数日で読んだ4冊
「あまりにロシア的な。」
- 作者: 亀山郁夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/01/04
- メディア: 文庫
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しかし、そんなことが消し飛ぶほど意表を突かれたのは、この体験記がロシアへの嫌悪と病的な妄想に満ち満ちていること。時系列を無視してコラージュされる記憶と景色から沸き上がる不条理な世界観、これがロシア的なのか。
「傾国子女」
- 作者: 島田雅彦
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/01/11
- メディア: 単行本
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男たちを破滅に導く美女が色に溺れる波瀾万丈の人生を描く。例えば堕落する営みの中から聖性が立ち上がるようなリアリティは感じられず、「好色一代女トゥデイ」というよりも「嫌われ松子ライト」という感があり。
文豪の生き様になぞられる登場人物とか、むちゃくちゃな世界観を突っ走りながら風刺を利かせたストーリーは面白く、一気読みしちゃいましたが。
「踏切趣味」
- 作者: 石田千
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/02/08
- メディア: 単行本
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とりあえず目につくものを綴るだけ、という感覚が心地良く、また文章も美しいのだけど、正直読後に何も心に残らないね。
「小説・新島八重 新島襄とその妻」
- 作者: 福本武久
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/08/27
- メディア: 文庫
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実直に史実をなぞることで、人間ドラマとしての魅力も失った感もあり。しかし、粛々とあぶり出される京都の歴史は興味深い。