本日の1本(メモ) プロメテウス

 
・エイリアンの前日譚。らしいんだけど、あんまり繋がってる気がしない。でもあの宇宙船の座席(分かるかな?)にはグッときた。
・むしろ本作のテーマは人類の起源を求めて。いや、創造主との対話を求めて。しかし、対話を果たそうとした瞬間、想像主たる宇宙人はブチ切れて目の前の地球人たちを皆殺しにする。この意味のヒントは惑星の名前「LV223」、旧約聖書レビ記22章3節を現しているんだと。「あなたがたの代々の子孫のうち、だれでも、イスラエルの人々が主にささげる聖なる物に、汚れた身をもって近づく者があれば、その人はわたしの前から断たれるであろう。」
・なんて感じで、随所にユダヤ教的、キリスト教的世界観を象徴するものが散りばめられている。お馴染みの姿になる前の幼体エイリアンが蛇の姿をしていたり。
・そんな世界観はいいんだけど、映画としては、何というか、全体的に残念な感が残る。
・創造主を求めて宇宙を旅するクルーたちがこんなにバカっぽくていいのか。空気があると思ったらいきなりみんなヘルメット脱いじゃうとか。
・明らかにヤバそうな幼体エイリアンを「カワイイ」と近寄って殺されちゃう科学者とかありえないでしょ。大作SFっぽく撮ろうとしてるが、こういうノリがC級ホラーっぽい印象なのだ。
・前半の単調な話の流れが、ご先祖エイリアンが出てきたら急にグロくなってスピード感も加速、しかしラストにむけてどんどん失速。
・一番凄かったシーンは、エイリアンを孕んだ女性主人公が、自動手術マシンを使って帝王切開するところ。自分の腹をかっさばいてイカみたいなエイリアンをひねり出し、ホッチキスでバッチンバッチン腹を閉じていく。ゾゾゾゾーっときました。
・1人生き残った主人公は、宇宙人の故郷を求めてまた出発。続編も出るんでしょうね。