本日の1枚 Yellow Loveless

 V.A. / Yellow Loveless (CD)

YELLOW LOVELESS -JAPAN-

YELLOW LOVELESS -JAPAN-

 
 マイブラのように世界観が明確な楽曲をカヴァーすることは難しいんだろうなと思う。耽美な世界観を崩すような音であればマイブラのカヴァーとして成り立たないだろうし、かといって、そのままの音でカヴァーするならカヴァーの意味は無いし。
 かの名盤「ラヴレス」をまんまカヴァーしたこのアルバムも、その困難さが露呈しています。
 Lemon's Chair や 東京酒吐座(名前が酷いなぁ)なんかはかなり原曲に忠実でとても好いんだけど、しかしそれなら原曲のほうがいいんじゃない、とも思っちゃう。
 『loomed』を深海エレクトロニカ系にカヴァーした GOATBED、『sometimes』を薄暗くドリーミーにカヴァーした Boris なんかが、カヴァーという側面からすれば好いかと思いました。
 
 そんな中、原曲の世界観なんか全く無視した少年ナイフが異色。『when you sleep』を60'sガール・ポップ風にチープにカヴァーしています。
 しかし意外にも基本線は崩れていない気もして、儚げでキュートな美しさもあり。このアルバムでは一番気に入っています。
 
 
 when you sleep / 少年ナイフ