本日の1枚 Duke Pearson

 Duke Pearson / How Insensitive (LP)

ハウ・インセンシティヴ

ハウ・インセンシティヴ

 
kobbadiva: 本日のお題は、デューク・ピアソンが1969年にブルーノートからリリースしたこのアルバム。フローラ・プリムやアンディ・ベイが参加し、ブラジル色の濃い作品です。
kobbanova: いや、そう言われてるけどさ、実際にブラジルなのはB面だけだろ。A面なんかむしろゴスペル色の濃いヴォーカル・アルバムじゃないか。
kd: 確かにブラジルを期待して聴くと肩透かしかもしれませんね。でも、ジャズ・ヴォーカル盤としてとても素晴らしいですよ。
kn: うむ、コーラス・ワークが好いよなぁ。例えば冒頭の『Stella By Starlight』。スタンダードな曲だけど、優雅さと軽やかさを感じる洒落たコーラスの波が絶妙だ。
kd: 軽やかさではA面ラスト『Little Song』の小粋なリズムが好いですね。
kn: しかしまぁ、ブラジル好きにはB面だな。今まで気付かなかったが、アイアート・モレイラはA面にも参加してたのか。
kd: ブラジルらしいパーカッションが堪能できるのは『Sandalia Dela』や『Lamento』ですね。
kn: 人気の『Sandalia Dela』はやっぱ名曲だよなぁ。軽やかグルーヴィなサンバのリズムに、フローラ・プリムのクールな歌声を乗せたブラジリアン・フュージョン
kd: デューク・ピアソンが弾くピアノもこの曲が一番好きです。躍動的かつ抒情的で。
kn: 歌声もピアノの音色もクールなんだけど、その中にグルーヴィさや熱情、サウダージなんかを感じるんだな。
kd: 『Lamento』はジョビンの曲でしたっけ。これもじんわりとグルーヴ感が漂うボッサですね。
kn: あと、『My Love Waits』もちょっと気に入ってるよ。イタリアン・ライブラリー的なユルいアレンジとコーラス・ワークなんかが。何回も聴いたら飽きちゃいそうだけど。
kd: アルバムとしては何回聴いても飽きないと思いますよ。
kn: まぁ、飽きないうちにもう1度聴いておこう。
 
 
 Sandalia Dela